公開日:2025.01.08 賃貸管理 不動産投資

不動産投資で初心者が陥りやすい失敗を紹介。失敗事例や対処法も紹介

マンションを解体している

不動産投資は資産運用の方法として近年人気ですが、初心者で成功するには多くの注意点があります。

不動産投資の初心者が陥りやすい失敗例やその原因、そして失敗を回避するための対策を具体的に解説しています。

安心して投資を始めるための知識をしっかり身につけましょう。

不動産投資で失敗といわれる状態とは?

悩む賃貸オーナー

「不動産投資で失敗してしまった」と言葉では聞いたことがあるかもしれませんが、実際どのような状態になったら失敗となるのでしょうか。

以下は、不動産投資で失敗とされる状況の一例です。

  • 空室により賃料収入が減少した
  • 物件を損切りできずに借金を抱える
  • 物件の修繕費や維持費で赤字になる

それぞれ一つずつ解説していきます。

空室により賃料収入が減少した

不動産投資では、所有物件の入居者が減少して空室が多くなると、家賃収入も当然減ってしまいます。

空室になる原因はさまざまですが、築年数が古くなり物件に対する魅力が低下した、周辺の環境の変化により需要が下がったなどが挙げられるでしょう。

また、家賃収入で不動産を購入した際のローンを返済している場合、収入が減ることで返済が厳しくなります。

立地や物件に魅力があれば入居者をすぐに集められるかもしれませんが、入居者集めに時間がかかる物件の場合は赤字が増えていきます。

物件を損切りできずに借金を抱える

不動産投資は利益が出なければ、損切りができず赤字物件を抱えることになります。
不動産における損切りとは、損失を抑えるために所有している物件を売却することです。
損切りができない原因として、住宅ローンなどの残高がある状態で物件を売却しても、赤字になるケースが挙げられます。

売却金額をローンの返済に充てれば問題ないと考えるかもしれませんが、買い手が見つからなかったり、売却では以下の諸費用がかかります。

  • 仲介手数料
  • 印紙代
  • 仲介手数料
  • 抵当権抹消費用
  • ローンの一括返済手数料

上記の費用の合計なので諸費用は数百万円ケースもあり、現金で支払うことが一般的です。

そのため不動産を売却したとしても、売却価格の全額を借り入れの返済に充てられないことを覚えておきましょう。

物件の修繕費や維持費で赤字になる

不動産投資で賃貸物件を運営する場合、投資家は賃貸人となるため建物を修繕する義務があります。

新築でも築年数が経てば劣化していくため、物件を修繕したり設備を交換したりと費用が発生します。

物件を修繕せずに放置すると価値が落ちていき、空室率も上がっていくでしょう。

不動産投資の初心者は、修繕費などの負担を考慮できていないケースが多く、資金が足りなくなる方がいるのも事実です。

できるだけ新しい物件を購入することで多少は対処できますが、いずれは修繕費や維持費が必要になるため必ず費用を積み立てておきましょう。

不動産投資でよくある失敗談・失敗事例を紹介

空き家の活用

不動産投資をする前に、過去の失敗談や失敗事例があるかを知っておきたい方もいるでしょう。

不動産投資でよくある失敗談と事例を紹介していきます。

  • 不動産業者に乗せられて物件を購入してしまった
  • 契約してから請求の話が出た
  • 不動産業者トラブルにあった

詳しく見ていきましょう。

不動産業者に乗せられて物件を購入してしまった

不動産投資セミナーがきっかけで安易に投資を始めてしまうと、大きな失敗に繫がる可能性があります。
セミナー参加後に不動産業者から投資用ワンルームマンションを紹介され、「家賃収入でローン返済が可能」「確実な資産形成になる」という営業担当者の説明を信じて、十分な検討をせずに購入を決めてしまいました。

しかし実際には、毎月の家賃収入がローン返済額を下回り、継続的な赤字が発生。売却を試みましたが、立地条件の悪さから買い手がつかず、最終的に大幅な値引きをして売却せざるを得ない結果となりました。

この事例から学べる重要な教訓は、不動産業者から提供される情報やアドバイスを慎重に評価する必要性です。投資家は、業者の説明を鵜呑みにせず、以下のような独自の調査を行うことが推奨されます.

  • 実地での物件確認(立地条件、施設の状態など)
  • 市場調査による適正価格の把握
  • 詳細な収支計算
  • 将来的なリスク分析

特に投資経験が浅い場合、業者に知識不足を見抜かれ、必ずしも優良とは言えない物件を紹介される可能性があることを認識しておく必要があります。

契約後に聞いていない費用を請求された

契約者が不動産業者から物件価格の説明を受け、特に問題がないと判断して売買契約を締結しても安心はできません。融資審査通過後の報告時に、事前説明のなかった諸費用として1,000万円の追加支払いを突然要求されるというケースもあります。
このような場合、契約破棄に伴う違約金が数千万円規模になる可能性があるため、契約者は追加費用の支払いを余儀なくされることがあります。実際に、手持ち資金の制約から一部のみの支払いを行わざるを得ないケースも発生しています。
このような事態を防ぐためには、以下の対策が重要です。

  1. 不動産購入に伴う費用の内訳や相場を事前に十分理解しておくこと
  2. 提示された金額の根拠を具体的に確認すること
  3. 追加請求が発生しない旨を契約書面に明記してもらうこと

特に不動産投資においては、通常よりも高額な請求をされるリスクがあるため、これらの確認作業は極めて重要となります。事前の慎重な確認により、このような予期せぬ追加費用請求のリスクを軽減することができます。

不動産業者からしつこい勧誘にあった

悪徳業者から投資についてしつこく勧誘されてしまうケースもあります。職場まで電話がかかってくるしつこい営業を行う不動産会社もいるようです。

日本の法律では、不動産投資において契約する意思がないと明確に断った場合、2回目に勧誘すること(再勧誘)を禁止しています。

法律で禁止していることを行う業者から物件を購入しても、利益を得られる可能性は低いでしょう。

不動産業者からのしつこい勧誘を受けたときは、国民生活センターに相談したり、国土交通省の「宅地建物取引業」に関する情報を参考にして、違法な業者かどうかを確認したりしましょう。

不動産投資で初心者がしやすい失敗原因

アパートの模型とお金と悩む男性

不動産投資で失敗している初心者には共通した原因があります。

ここでは、不動産投資で初心者が失敗しやすい原因を紹介していきます。

  • 投資計画の見通しが甘い
  • 目先の利益しか考えていない
  • 物件の空室率を下げられない
  • 不動産投資について勉強していない
  • 上手く行かない時の相談先を選んでおく

ひとつずつ見ていきましょう。

投資計画の見通しが甘い

不動産投資を初めてする方は、投資計画の見通しが甘くて失敗する人がほとんどです。
不動産投資では物件を購入した後、黒字が出るように運営を続けていかなくてはいけません。

安定して家賃収入があったとしても、税金や経費の負担が大きいと結果として赤字となってしまうため、収支のバランスを考えることが大切です。

不動産投資では、損益通算として不動産所得が赤字の場合は別の所得の黒字から差し引くことができるなど、さまざまな節税対策を行えるので上手く活用して支出を減らすようにしましょう。

関連記事:不動産投資1年目の確定申告。初年度ならではの注意点とは

目先の利益しか考えていない

不動産投資では、短期的に物件の売買ができる可能性は低いため、目先の利益ばかり考えると失敗してしまいます。
たとえば株式投資であれば、市場が常に変動しているため、短期的に利益を出す手法も可能です。

しかし、不動産投資で短期的な運用をしてしまうと、入居者がいる場合はトラブルに発展する恐れがあります。

初心者は特に短期的な目線で考えるのではなく、中長期的に利益を出すことを目標にしましょう。

物件の空室率を下げられない

不動産投資では空室率を下げなければ十分な家賃を回収できないため、失敗する確率が高くなります。
空室率とは、物件全体でどれほど空室があるかを示す数値のことです。

全国賃貸住宅経営者協会連合会の「民間賃貸住宅(共同住宅)戸数及び空き戸数並びに空き室率の推計」によると、2023年度のデータでは各都道府県の空室率は17〜30%程度となっています。

賃貸物件の空室率が高い場合は家賃を安くしたり、数か月フリーレントを行ったりと、入居者の負担を減らすなどの対応を行いましょう。

不動産投資について勉強していない

不動産投資について知識が不足していることも、初心者が失敗する原因の1つです。
不動産投資は資格や才能などが必要ないため、経験がなくても簡単に始めることができます。

しかし、物件の情報収集や投資に関する勉強を怠ってしまうと、物件選びに失敗して赤字になる可能性が高いです。

初心者の場合はネットで検索した記事や投資のセミナー、書籍などで経験者の体験談や最新情報を集め、正しい知識を得た状態で物件を購入してください。

上手く行かない時の相談先を選んでおく

不動産投資をしていると、物件の運営だけではなく法律や建築関係の知識も求められます。
しかし、不動産投資の経験が豊富な方でも法律や建築について自分で対処できるケースは少なく、不動産会社など専門家に相談している人がほとんどです。

トラブルをスムーズに解決するためにも、不動産会社・銀行などの金融機関や弁護士などと関係を構築しておきましょう。

初心者が不動産投資で失敗しないためのポイント

不動産経営1年目の確定申告

初心者が失敗する原因を紹介しましたが、どのように運用すれば失敗しないのでしょうか。

ここからは、不動産投資を初めて行う方が失敗しないために、気を付けるべきポイントを紹介していきます。

  • 無理のないローン設定をする
  • 不動産投資のリスクを理解する
  • 投資に強い不動産会社に相談する
  • 管理会社をしっかりと選定する

分かりやすく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

無理のないローン設定をする

初心者が不動産投資で失敗しないためには、無理のないローン設定が重要です。

家賃収入を上回るような金額に設定してしまうと、毎月貯金から返済費用を支払わなければならず、生活が困窮する可能性があります。

また、貯金に余裕があるからといって毎月の返済額を高めに設定してしまうと、空室が生まれた時や修繕が必要になった際に、資金が足りなくなるかもしれません。

ローンの返済額を設定する際は、余裕を持って返済できるように家賃収入よりやや低めの金額に設定しましょう。

不動産投資のリスクを理解する

不動産投資は、ただ物件を購入しても安定した収入が得られるわけではありません。

不動産投資では以下のリスクが考えられるので把握しておきましょう。

  • 空室リスク
  • 修繕リスク
  • 金利上昇リスク
  • 家賃滞納リスク
  • 地震リスク
  • 火災リスク
  • 倒産リスク
  • 家賃低下リスク
  • 不動産価格の上昇降下リスク

火災や地震などの自然災害は自身で回避できないリスクですが、保険に加入したり多めに資金を積み立てたりすることで軽減できるでしょう。

また、空室のリスクや修繕リスクの場合は、ある程度予測ができるため早くに対応することが大切です。

投資に強い不動産会社に相談する

不動産投資に失敗しないためには、投資に強い不動産会社に相談するのも1つの手段です。

前もって不動産や投資について勉強している人でも、十分な知識量ではない可能性があります。

特に不動産投資の初心者は、知識が豊富なプロに相談して物件を選定するとよいでしょう。

ただし、不動産会社が助言したからと言って、必ず投資で成功する物件が購入できるわけではありません。

不動産会社へはあくまで相談程度にとどめておき、最終判断は自身で学習した知識を信じることをおすすめします。

管理会社をしっかりと選定する

不動産投資を成功させるには、管理会社をしっかりと選定する必要があります。

自分で賃貸物件を管理する方法もありますが、初心者にはあまりおすすめできません。

また、物件の管理は手間も時間も取られるため、管理業者や管理会社に委託するケースがほとんどです。

管理会社も行っている不動産会社もありますし、会社の実績やアフターフォローなどを考慮して選ぶとよいでしょう。

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