2023.09.20 賃貸管理 大規模修繕原状回復

アパート修繕のタイミングや修繕費の相場を紹介!手間や費用を削減するには?

アパートの修繕

アパート経営を行う中で避けては通れないのが、建物を維持管理するための修繕です。

固定資産税や管理委託費などと異なり、修繕費は計画とのずれが発生しやすく、状況に応じて支出が増加するなど、オーナーを苦しめる要因となっています。

アパート修繕のタイミングや修繕費の相場などを紹介するので、できるだけあらゆる状況を想定して綿密な修繕計画を立てましょう。

アパート経営における修繕

アパートの修繕について、その意義や種類、タイミングなどの基礎知識を紹介します。

修繕の重要性

外壁補修など大型修繕を実施しなければ、建物は加速度的に劣化してしまいます。その結果、入居者の退去促進や資産価値の下落、また最悪の場合は建物の倒壊にもつながります。

また、設備補修を怠れば、故障などにより緊急対応の必要性が高まり、結果として費用が高くなることも珍しくありません。

修繕や管理が不十分なアパートでは入居者の不満が募り、退去を促進することにもなりかねません。一方で、新たに入居する可能性も下がるため、入居率が減少し、赤字運営の要因となります。

修繕の種類とタイミング

アパートにおける修繕は、大きく分けて以下の3種類があります。

アパート修繕の種類とタイミング
修繕の種類 修繕のタイミング 修繕の対象や目的
原状回復修繕 退去のたび
  • ふすまや壁紙の交換、ハウスクリーニングや破損補修など
  • 新たな入居者を募集するために行う
設備保守修繕 3〜10年(設備により異なる)
  • 故障した設備の回復、下水管や害虫駆除など
  • 定期的に実施し建物を守るため
大規模修繕 12〜15年 外壁やバルコニー、屋根・屋上など、建物の「外側」を対象としたもの

原状回復修繕は、退去が発生するたびに実施します。しかし、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに、減価償却を考慮して入居者が負担するもの、オーナーが負担するものに分類されるため、すべてを負担する必要はありません。

一方で、設備保守修繕や大規模修繕は建物の維持・メンテナンスを目的とするため、基本的にオーナーが負担して実施します。

大規模修繕については、台風や地震など天変地異を除けば、比較的計画がしやすいともいえます。

関連記事:賃貸経営における東京ルールとは?原状回復費用の負担者やトラブルについて解説

修繕計画の考え方

前述した大規模修繕やエレベーター、給水タンクや排水管など設備に関する補修については、しっかりとした修繕計画が必要です。

2021年の9月に国土交通省が改訂した「長期修繕計画及び修繕積立金に関するガイド」では、大規模修繕の期間は12〜15年に1度を目安としています。

原状回復修繕については、立地や入居者ターゲットとなる属性により設定するとよいでしょう。設備などは設置状況に応じて考え、計画します。

関連記事:アパート経営での修繕積立金の目安と考え方。大規模修繕のタイミングは?

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アパート修繕費の相場

アパートの修繕費はどれくらいかかるのでしょうか。項目別に紹介します。

原状回復費用

退去により空室となった部屋を修繕することを、原状回復といいます。原状回復では破損や故障などを補修しますが、主にクロス(壁紙)とフローリングの交換やハウスクリーニング(清掃)が必要です。

前述の国土交通省が定めるガイドラインによると、日常生活において「賃借人の責めに帰することができない事由」は貸主であるオーナーが負担します。

たとえば、太陽による畳の日焼けや、経年劣化による汚損、またはカレンダーなどを挿すための押しピンの跡などです。

原状回復費用
項目 相場金額
クロス交換 1㎡あたり約1,000~2,000円
フローリング補修・張替え
  • クッションフロア:1㎡で5,000円
  • フローリング:部分補修は1箇所1万〜2万円、張替えは約10万円
ハウスクリーニング 1室あたり約3万~5万円

クロス交換

クロスは1㎡あたり約1,000〜2,000円が相場ですが、デザインクロスと呼ばれるおしゃれなものであれば、もう少し値が張ります。

またクロスは減価償却の対象となるため、入居者に過失があった場合でも、入居年数に応じてオーナーが負担します。

減価償却期間は6年ですので、6年以上の入居で全額負担、3年であれば入居者とオーナーで50%ずつ負担します。

フローリング補修・張替え

フローリングの修繕は、いわゆるクッションフロアであれば1㎡で約5,000円が相場です。こちらもクロスと同様に、減価償却期間は6年です。

一方、木製のフローリングについては、リペアと呼ばれる部分補修で1箇所1万〜2万円、張替えであれば約10万円がかかります。

また、フローリングには減価償却の考え方が適用されないため「賃借人の責めに帰することができない事由」でなければ、全額を入居者が負担します。

ハウスクリーニング

室内清掃は喫煙などによるオゾン消臭など、特殊なものがなければワンルームのアパートで1室あたり約3万〜5万円が相場です。

設備交換の費用

室内の設備交換は、設備費用と人件費の合計が基本です。

エアコンなど、簡単なものであればホームセンターで購入して自分で交換することで人件費を節約するオーナーもいます。

設備交換の費用
項目 相場金額
エアコン 1台あたり約5万~8万円+設置費用
ガス給湯器 1台あたり約10万円
ウォシュレット 1台あたり約5万円

エアコン

最近は、家電量販店で1台約5万〜8万円+設置費用で購入することが可能です。

最新型のナノイーや空気清浄機能などを搭載すれば10万円を超えることもあります。しかし、ワンルームのアパートであれば、6〜8畳用の簡易なもので十分でしょう。

電源系統の工事が発生しなければ、自分で交換することで設置費用の節約ができます。

ガス給湯器

ガス給湯器は使用できる型番にもよりますが、1台あたり約10万円が相場です。

ただし、ガス給湯器の設置は専門資格が必要なため、自分で交換することはできない点は注意が必要です。

ウォシュレット

1台あたり約5万円が相場で、耐用年数は約10年が一般的です。

入居者を募集する際に「ウォシュレット新品交換済」であると、ほかとの差別化が図れるため、早期に入居希望者を募りたい場合は先行投資として交換するのもよいでしょう。

大規模修繕の費用

屋上防水や外壁補修、外壁塗装を中心とした大規模修繕は、100㎡あたり300万〜400万円が目安です。また、戸数 × 75万円も目安とされることもあります。

建物の構造や仕様により大きく金額が異なるため、あくまで目安として考えるとよいでしょう。

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アパート修繕の手間や費用を減らすコツ

アパート修繕の手間や費用を減らすには、工夫が必要です。

一度に修繕を済ませようとすれば費用が高くなりやすいですし、1回の費用を抑えると短期間で修繕が必要になるかもしれません。

工夫をして、費用対効果が高いアパートの修繕を行いましょう。

管理会社に委託する

管理会社に委託することで、修繕の手間を削減できます。修繕だけではなく、家賃の管理や入居者の募集・選定などを一任できるのもメリットです。

しかし、委託料が必要なため、費用が増えることが難点といえます。小規模なアパート経営であれば、自身で行うほうが費用対効果に優れている可能性があるでしょう。

関連記事:賃貸アパートは自主管理か管理委託か。大家が知るべきそれぞれのメリット

保険利用

アパートを建築、購入した際に火災保険などに加入していれば、修繕内容により保険適用の対象になることもあります。

たとえば、天変地異による破損に対しては、火災保険に含まれる風災保証や雹(ひょう)災保証などが適用されます。

また、原状回復においても破損の状況に応じて保険適用となるケースがあるため、加入中の保険が利用できないか最初に確認するとよいでしょう。

関連記事:賃貸オーナーにおすすめの保険とは。火災保険の特約や保険料の相場も紹介。

相見積もりの取得

修繕費には相場として定められる範囲と、人件費や運搬費など修繕を実施する会社により異なる項目が存在します。

そのため、委託する会社により金額が大きく異なることも珍しくないため、1社だけではなく複数の会社に見積もりを依頼することが重要です。

手間を減らしながら、費用も削減することにより、アパート経営の成功率が上昇します。そのためには、しっかりと計画性を持つこと、都度見直しを行うことで、費用削減につなげることです。

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