2022.07.29 賃貸管理 相場入居者

賃貸需要の調べ方を詳しく解説!空室率などから将来の需要を予測しよう

需要と供給

賃貸住宅は需要が集中しやすく、リサーチをせずに経営を行うと、空室ばかりで収益がないという事態にもなりかねません。賃貸需要は、賃貸経営の成功を左右する重要なポイントといえます。

しかし、賃貸需要といっても、具体的に何を調べればよいかわからないオーナーも多いでしょう。本記事では、賃貸需要の調べ方や着目するポイントを具体的に紹介します。

賃貸需要を調べるときに着目するポイント

2020年に全国宅地建物取引業協会連合会が発表した「「不動産の日アンケート」住居の居住志向及び購買等に関する意識調査」によると、一般の方に「住宅を借りるときのポイント」を聞いた結果は以下のとおりです。 「住宅を借りるときのポイント」アンケート結果 家賃はエリアや築年数などで変動します。しかし、交通の利便性や周辺環境、間取りはどこのエリアでも求められます。 そのため、賃貸需要を調べるときは、以下のポイントに着目しましょう。
  • 空室率
  • 交通の利便性
  • 周辺環境
  • 間取り
ここからはそれぞれのポイントについて詳しく解説します。

空室率

空室率は、その地域の賃貸需要や競争率を表しています。 空室率が目立つようであれば、その地域は物件が供給過多で、入居者獲得の競争率が高いおそれがあります。そのため、新築アパートを建築しても入居率はおそらく高くないでしょう。 なお、空室率は賃貸物件情報サイトで確認できます。全国平均や各都道府県ごとの平均などが掲載されているサイトもあるため、参考に調べてみましょう。

交通の利便性

駅が近いなど、交通の利便性が高い場所は賃貸需要が高い傾向にあります。 駅から遠いとバスを乗り継いだり、自転車で通ったりなど、時間がかかります。場合によっては、駅の近くに駐車場を借りて車で通うこともあるでしょう。 駅近くの物件であれば、このような余分な労力や出費を費やす必要がありません。 そのため、多くの方はできるだけ駅に近い物件を探そうとします。特に、複数の路線が停車するような大きい駅が近くにある物件は需要が高いです。

周辺環境

入居者の求める周辺環境は、想定される入居者層によって大きく変わります。 たとえば男性の単身者は、コンビニエンスストアやスーパー、飲食店などがそろっている場所を好む傾向にあります。仕事や学校の帰宅後に立ち寄り、買い物や食事を済ませられるためです。 対して女性の単身者は治安がよい場所を選ぶ傾向にあります。仕事帰りの夜道を安心してひとりで帰宅するために、少しでも治安のよい土地を選びたいと多くの女性は考えるからでしょう。 また、ファミリー層の場合は保育園や学校の近くなど、子育て環境が整った場所を選ぶでしょう。 つまり、それぞれのターゲット層で求めているポイントが異なります。周辺環境を調べる際は、どのターゲット層のニーズを満たしているかを必ず確認しましょう。

間取り

周辺環境と掛け合わせ、想定されるターゲットに沿った間取りが求められます。 たとえば小学校が近くにある物件の場合、2LDK以上のファミリー向けアパートを探している方が多いと考えられます。単身者であれば、ワンルーム、大きくても1LDKを選ぶと予想できます。 このようにターゲットが明確になると、需要の高い賃貸物件の規模や間取りなどが把握できます。
content_invoice-measures-guide_300x214

[PR]【無料配布中】お役立ち資料のご案内

賃貸需要の調べ方

賃貸需要の具体的な調べ方を紹介します。 賃貸需要を調べるときは、多面的な視点が必要です。たとえば空室率が低いエリアでも、実際は需要が高くないケースが考えられます。ひとつの情報で完結させるのではなく、なぜ空室率が低いのかを調べて原因を突き止めましょう。

転入者・転出者の割合を確認する

転入者が多ければ、それだけ住宅を探している人が多いということです。基本的には転入者が転出者よりも多い状態、いわゆる転入超過の状態が賃貸需要の高いエリアの条件です。 転入者と転出者の推移は、各地方公共団体(自治体)が発表している人口動態という資料から読み取れます。 また、ほかの統計データと重ね合わせて、どんな人が多く転入しているかを確認できます。 具体的には、以下のような調べ方ができます。
  • 有効求人倍率と重ね合わせて求人数との関連性を調べる
  • 月ごとや年齢別の人口動態から学生の流入があるかを調べる

周辺状況の確認

周辺環境の主に以下の内容を調査しましょう。
  • 駅やコンビニエンスストア、スーパーなど利便性に関すること
  • 公園や病院、学校など子育てに関すること
  • 浸水エリアや津波の影響など防災に関すること
これらの内容は、一般的な地図や防災ハザードマップなどから確認できます。 地図上ではわからないエリアの特色もあるため、可能であれば自身の足で周辺環境を調査しましょう。

市街地再開発事業の計画を確認する

周辺環境は、現状だけでなく将来についても確認が必要です。 地方公共団体による市街地再開発事業の計画が、されていないかを確認しておきましょう。 市街地再開発事業とは、すでに街として形成されているエリアに手を加え、土地を効率的に利用できるように都市空間を作り替えることです。 市街地再開発事業で公園や高層ビル、商業施設などの配置が計画されると、周辺エリアの人気や価値が上がる傾向にあります。 ただしあくまで計画のため、いつ実現するかはわからないということも理解しておきましょう。 市街地再開発事業の計画は、各地方公共団体のホームページなどで確認できます。

大手ポータルサイトの情報を確認する

大手ポータルサイトを利用すると空室率や家賃相場、周辺の物件情報を調べられます。 その地域の家賃相場や競争率、ターゲット層など、賃貸需要の総合的な調査が可能です。
  • 統計や周辺環境の調査は手間がかかりそうで面倒
  • 検討している土地がいくつもあって調べる時間を短縮したい
上記のように感じている方は、ポータルサイトを利用して調べるのも選択肢のひとつです。
【お役立ち資料】賃貸ポータルサイトで選ばれるための6つの心得

[PR]【無料配布中】お役立ち資料のご案内

間違えがちな賃貸需要の見極め

一見すると条件がよく賃貸需要が高そうに見える場所でも、実際は需要が低いというケースが意外とあります。賃貸経営で失敗しないためには、この見極めが重要です。 では具体的にどのような判断が危険なのでしょうか。間違えがちな賃貸需要の見極め方と解決策を紹介します。

賃貸物件が多いエリアで判断

賃貸物件が多いエリアは需要が高いと、容易に判断するのは危険です。 具体的には、以下のようなエリアに注意が必要です。
  • 全体的に築年数が古い物件が多いエリア
  • 一昔前人気だったエリア
そのようなエリアは供給と需要のバランスが保たれている状態で、新しく転入してくる人が少ない傾向があります。 新しく人が入ってこないということは、アパートを建てたとしても入居者が見込めません。 エリアの人気は、人口動態や空室率などを合わせて確認して多面的に見極めましょう。

将来的な需要の予測のみで判断

賃貸需要を将来的な予測のみで判断することはとても危険です。実際に賃貸経営を始めると予測通りにならないリスクが想定できます。 ここで、具体的な事例を紹介します。 たとえば、再開発の計画があるエリア付近の土地が売られているのを見つけたとします。将来的に必ず土地の価値が上がると判断し、土地を購入してアパートを建築しました。しかし、実際は一向に再開発が行われず、空室が増えてアパートは赤字経営が続いてしまいました。 極端な例ですが、同様のリスクは実際にあります。 もちろん賃貸経営を長く続けるためには将来的な予測も必要ですが、まずは現時点でその土地が収益を生むかどうかを見極めましょう。

自分で判断が難しい場合はツールを活用しよう

賃貸需要の調べ方はさまざまな方法を活用して多面的に行い、根拠をしっかり確認することが重要です。 また、地域の特性や人の流れは時間とともに変動します。そのため、実際に賃貸経営を始めてからも、賃貸需要のチェックは定期的に必要です。 賃貸経営では、常に新しい情報をリサーチし、戦略を立てて経営することが求められます。 とはいえ、管理の仕事や本業などに時間や手間がかかり、需要調査まで手が回らないケースが多いでしょう。 AI賃料査定システムのスマサテでは、市場データや国勢調査など、さまざまな不動産マーケットデータを集約した統計調査レポートが受け取れます。そのため、リサーチに必要な時間が削減でき、効率的に賃貸需要を調査できます。 スマサテを活用して、継続的に収益を確保できるように賃貸経営を行いましょう。
ビズアナオーナーってなに?

【時間をかけずに賃貸需要の調査が可能に!】

  • AI賃料査定レポートで周辺地域の家賃相場や将来の賃料予測を把握できる
  • 統計調査レポートで周辺の商業施設・教育施設やハザードマップなどの情報が得られる
  • 賃貸オーナーがスマサテの査定・調査レポートを受け取れるのはビズアナ会員だけ!
ビズアナオーナーは、リサーチデータを上手く活用して賃貸経営を成功させたい不動産オーナー様におすすめです!

[PR]賃貸オーナーがスマサテのAI賃料査定を使えるのはビズアナだけ!

ご不明な点はお気軽にお問合せください。 ご不明な点はお気軽にお問合せください。

ご不明な点はお気軽にお問合せください。