公開日:2023.04.24 / 最終更新日:2023.10.30 賃貸管理 空室対策トラブル

どうする?賃貸住宅の「置き配」問題。トラブルの傾向と対策

置き配

新型コロナウイルスの流行により、通信販売やネットショップを利用する人が増加しています。それにともない問題となっているのが、賃貸住宅での「置き配」です。住人が不在のときでも荷物を受け取れるため非常に便利なのですが、置き配によるさまざまな問題が生じています。

賃貸住宅のオーナーは、置き配問題にどのように対処すればよいのでしょうか。

高まる置き配の需要と増加するトラブル

新型コロナウイルスの流行により「置き配」の需要が高まっています。置き配とは、配達物を玄関前に置いてもらうことで、配達員と接触することなく受け取れる配達方法です。

感染対策としては非常に便利なシステムですが、さまざまなトラブルが相次いで発生しています。人の出入りが多い賃貸物件では、入居者が置き配を利用することでどのような問題があるのでしょうか。

置き配を利用することで起こるトラブルと、オーナーが行うべき対策について詳しく紹介します。

関連記事:賃貸経営をする大家はトラブル対策が必須!入居者や管理会社への対処法とは?

賃貸物件でよくある置き配トラブル

賃貸物件に限らず、置き配による配達トラブルが急増しています。置き配でどのようなトラブルが発生しているのでしょうか。よくある置き配のトラブルを見ていきましょう。

置き配で配達物が盗まれた

置き配指定した配達物が、受け取り前に盗まれるトラブルが多く発生しています。私物を外に置いているため、置き配を利用して盗難被害に遭った場合入居者の責任になります。

オーナーが盗難被害の責任を負う必要はないため、入居者から相談を受けても介入せず、宅配業者へ配達記録の確認と警察へ通報するようアドバイスをする程度にしましょう。

資金に余裕があれば、今後のために防犯カメラを設置するなどの対策を行うことで、入居促進にも役立ちます。

宅配業者が配達先を間違えた

配達員が誤って、別の人の玄関前に荷物を配達してしまうトラブルも多く発生しています。宅配業者のミスなので入居者が問い合わせを行いますが、荷物が戻ってこないこともあります。

このケースでもオーナーに責任はないため、入居者から相談があっても対応する必要はありません。オーナーができる対策としては、物件名の表示を見やすい位置に表示したり、Googleマップに物件名や正しい住所を登録したり、宅配業者が配達先を間違えないようにするくらいです。

荷物が雨に濡れたり破損したりした

宅配業者が玄関前に荷物を置いたあと、雨が降って荷物が濡れてしまうトラブルや、何かのうえに載せていた荷物が落下して商品が破損するなどのトラブルもあります。商品の破損もオーナーに責任はないため、入居者と宅配業者で解決してもらいましょう。

オーナーができる対策はほとんどありませんが、雨に濡れないようにメーターボックスのなかへの置き配を許可したり、破損の危険性が少ない場所を指定したりといったルールを決めることで、トラブルを未然に防げます。

共用部に置かれた荷物で子どもが転倒した

盗難と比べると頻度は少ないものの、玄関前に置かれた配達物に子どもが足を引っかけて転倒するトラブルも発生しています。賃貸物件の共用部に私物を置くことは禁止されているため、転倒で子どもがけがをしたら配達物の所有者の責任になります。

しかし、置き配を黙認していた場合、オーナーも管理責任を問われるおそれがあるため注意しましょう。子どもは元気に走り回るものなので共用部に荷物を置くのは危険ですし、所有する物件で起こる事故を未然に防ぐためにも配達物の置き場所を指定したほうが安全です。

オートロックだと置き配を利用できない

オートロック物件の場合、配達員は敷地内に入れないため、入居者が自宅にいないと置き配を利用できません。在宅勤務や主婦など自宅にいる時間が長い人はあまり差し障りがないものの、自宅にいる時間が短い単身世帯は不便に感じるでしょう。

防犯上の観点から配達員にオートロックの解錠番号を教えられないため、何らかの対策をしないと入居を検討している人はマイナス点と感じるかもしれません。

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賃貸物件で置き配はどう対策すればよい?

賃貸物件のオーナーは、需要が高まる置き配とどのように向き合えばよいのでしょうか。入居者の要望に応えつつトラブルを防止できればよいのですが、すべての問題を解決するのは難しいのが現状です。

賃貸物件のオーナーが検討すべき、置き配の対策を紹介します。

置き配を禁止する

トラブルを完全になくすには、置き配自体を禁止にすることが得策です。物件全体で置き配が禁止されていれば、オーナーがトラブルに巻き込まれる可能性も配達物を盗難する不審者が寄りつく心配もありません。

しかし、時代の流れに反して置き配を禁止にすることで、空室が埋まりづらくなるかもしれません。地域の特性や入居者の属性など、さまざまな角度から検討しましょう。置き配を禁止する場合は、入居者へトラブルやリスクについて説明する必要もあります。

関連記事:空室対策のアイデアとは?アパート経営でリスクを減らす方法を解説

そのまま黙認を続ける

物件内で置き配に関するトラブルが起きていなければ、そのまま黙認を続けるのもひとつの選択です。

置き配によるトラブルは、入居者の責任がほとんどです。しかし、物件内でのトラブルは、オーナーが責任を問われることもゼロではありません。対策をせず黙認する場合は、トラブルが起きたときの対応方法について調べておく必要がありそうです。

入居者から相談があったときの返答についても、あらかじめ決めておいたほうがよいでしょう。

置き配ボックスを設置する

各部屋の玄関前に置き配ボックスを設置することも可能です。ただし費用は、オーナーの負担になります。置き配ボックスを設置することで盗難や個人情報漏洩のリスクを下げるだけでなく、置き配を利用したい人へ向けた入居促進にもつながります。

しかし、置き配ボックスを設置することでボックスそのものの管理が必要になり、故障したときの修理代などオーナーの負担が大きくなります。

関連記事:アパート経営での修繕積立金の目安と考え方。大規模修繕のタイミングは?

置き配のルールを決める

置き配の利用を許可する代わりに、物件内での置き配のルールを決めるのもよいでしょう。たとえば、ほかの入居者の通行を妨げないよう荷物の置き場所を指定したり、長時間の置き配を禁止したり、トラブルを防ぐためのルールを決めるのです。

一定の効果を見込めるものの、ルールを守らない入居者がいるほか、ルールを決めてもトラブルが発生することもあるため、試験的な導入がおすすめです。

また、ルールを決めたうえでトラブルが起こると、入居者からのクレームがオーナーへ入ることがあります。オーナーがトラブルに巻き込まれないようなルールづくりが必要です。

宅配ボックスを設置する

エントランスにあとづけの集合住宅用の宅配ボックスを設置することで、置き配による個人情報の漏洩や盗難のリスクはほとんどなくなります。

しかし、宅配ボックスはパスワードの入力ミスで鍵が開かなくなるほか、荷物を長期間そのままにする入居者のせいで新しい荷物が入らないなど、入居者からクレームが入るかもしれません。

また、宅配ボックスを設置することでオーナーに費用の負担がかかり、管理の必要も生じます。しかし、宅配ボックスを設置することでオートロックつきの物件でも置き配が可能になるため、入居促進にはかなり効果です。

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オートロック物件は置き配サービスの導入も検討を

オートロックの物件は宅配業者が敷地内に入れないため、基本的に置き配を利用できません。需要が高まっているいま置き配を利用できないことは、新しい入居者が引っ越しを検討するうえでマイナスになるおそれがあります。空室を早く埋めたいオーナーとしては、早めに改善を検討しましょう。

「ビズアナオーナー」ではオプションでAmazonが提供する「Key for Business」を特別な条件で利用することができます。Key for Businessはオートロックに小型の専用機器を取りつけることで、宅配業者が専用アプリを使って一時的にオートロックの鍵を解錠できる仕組みです。解錠番号を知られることがないため、入居者は安心して置き配を利用できます。

入居者にとって、置き配ができることは大きなメリットです。入居を検討している人へのアピールとしても効果的なので、ぜひ導入を検討してください。


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