アパートの共用部が汚いときに大家がすべき対処は?清掃料金を抑えるコツも

アパート経営において、物件の共用部が汚いと、入居者の満足度が低下し、空室の増加や入居希望者の減少につながるリスクがあります。
そのため、オーナーは管理会社に任せきりにするのではなく、オーナー自身が日々共用部をチェックして対策を行うのがよいでしょう。
アパートの共用部が汚いときにオーナーがすべき対処や清掃料金を抑えるコツを紹介します。
アパートの共用部が汚いことで起こる問題
アパートの共用部が汚いと、下記のような問題が起こるおそれがあります。
- 入居者の満足度が低下し、退去者が増える
- 成約率が減少し、空室が増える
- 治安が悪くなり、予期せぬトラブルを誘発する
入居者の満足度が低下し、退去者が増える
誰しもがストレスなく快適な場所で生活をしたいと考えるはずです。アパートの共用部が汚いと、アパートの入居者の満足度に大きく影響します。
国土交通省の「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」で、現在入居中の物件の賃貸管理に「不満を持ったことがある」と回答した入居者による不満の内容です。
引用:国土交通省「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」
「建物の清掃など手入れが不十分」という回答が37.7%と大きなウエイトを占めています。
この調査からも、アパートの共用部が汚いという問題は、入居者の満足度の低下につながり、長期的に考えれば退去者が増えるおそれがあるといえるでしょう。
関連記事:空室対策のアイデアとは?アパート経営でリスクを減らす方法を解説
成約率が減少し、空室が増える
アパートの共用部が汚いという問題は、退去者の増加と並行して成約率の減少につながります。
当然ですが、成約率を高めて空室を減らすには、アパートを探している入居者に対して「ここに住みたい!」と思わせる環境作りが大切です。
共用部が汚い状況は、オーナーにとっては収益性にも影響するため、無視できない早急に解決すべき問題といえるでしょう。
治安が悪くなり、予期せぬトラブルを誘発することも
人間の心理として、もともと汚いところを汚すことには抵抗がなく、きれいなところにゴミを捨てたり汚したりすることには抵抗があるものです。
つまり、日頃からアパートの共用部をきれいにしておけば、入居者も共用部をきれいに使用しようとする心理が働きます。
反対に共用部が汚ければ、さらに共用部のクリーン度は低下するでしょう。ゴミの放置や共用部に私物を置くなどのルール違反が増えるおそれがあります。
治安の悪化、不審者の放火などの予期せぬトラブルを誘発するリスクもあるため、注意が必要です。
アパート共用部が汚いときの対処法
大前提として、アパートの共用部が汚い場合は、オーナーに責任があります。
- 管理費を払っているのに掃除をやっていない
- クモの巣が2カ月以上放置されている
上記などはクレームの対象になりかねません。
共用部をきれいに清掃すれば、クレームを減らす効果があるだけではありません。結果として、入居率アップや退去者の減少につながるため、しっかりと対応しましょう。
ただし、自主管理の場合と管理委託の場合で具体的な対処法は異なります。
【前提】アパートの共用部で清掃が必要な部分は?
そもそもアパートの共用部では、どのような清掃がどれくらいの頻度で必要なのでしょうか。
清掃は、主に以下の3つに分けられます。
清掃箇所 | 清掃頻度 | |
---|---|---|
日常清掃 |
|
月1~4回 |
定期清掃 |
|
半年~1年に1回 |
特別清掃 |
|
年1回~数年に1回 |
日常清掃
日常清掃とは、その名のとおり、日常的に行われる清掃です。廊下の掃き掃除や手すりの拭き掃除、駐車場のゴミ拾いなどを行います。
本来は毎日やるべき項目ですので、最低でも月1~4回の頻度で実施するのがよいでしょう。
特に、クモの巣が多い時期などは放置して置くと印象が悪く、入居者満足度を低下させる要因となります。
定期清掃
定期清掃とは、定期的に行うべき清掃のことで、高圧洗浄機やポリッシャーなどの清掃器具を使って床面の清掃などを行います。
カビや黒ずみなど、日常清掃では落とせない汚れを洗剤や清掃器具を使って除去する大切な清掃です。
頻度としては、半年~1年に1回は実施したいところです。
特別清掃
特別清掃では、屋根などの高所の清掃や、排水管の高圧洗浄などを行います。
頻度は数年に1回程度でよいでしょうが、長期間実施しないと雨漏りや排水管のつまりの原因になるので注意が必要です。
関連記事:アパート共用部の清掃料金の相場はどれくらい?頻度や安くする方法は
自主管理の場合
自主管理は、所有する物件の管理を管理会社に委託せず、物件のオーナーが自ら管理する方法です。
管理会社に管理を委託しないので管理委託費などの費用を削減できますが、入居者管理や建物管理などの業務を自ら行う必要があります。
そのため、自主管理でアパートの共用部が汚いとき、対策としては以下の2つです。
- オーナー自ら清掃する
- 清掃業者へ業務委託する
オーナー自ら清掃する
共用部の日常的な清掃は、確かに素人でも実施は可能です。
しかし、少なくとも週に1回以上清掃するとなると手間がかかります。特に、物件から遠いオーナーだと負担が大きいでしょう。
一方で、業務委託費がかからないため、支出が減らせるという面ではメリットがあります。
清掃業者へ業務委託する
清掃業者などへ業務委託する方法もあります。費用が発生しますが、自身の手間を削減できるメリットがあります。
また、プロの清掃業者が清掃するため、しっかりとした建物管理が実現しやすいでしょう。
関連記事:賃貸物件を自主管理するデメリットとは?リスクについても解説
管理委託の場合
管理委託は、管理会社に所有物件の管理を委託する方法です。管理委託の場合、共用部の清掃や設備の点検などは管理会社が行います。
そのため、アパートの共用部が汚いという問題が生じた場合、原因として考えられるのは以下の2つです。
- 管理会社の清掃方法や清掃員の教育に問題がある
- 巡回清掃・定期清掃・特別清掃の頻度に問題がある
そのため、まずは管理会社に相談してみるとよいでしょう。
実際、管理委託の場合、建物管理を管理会社に任せきりになってしまうことが多く、アパートのオーナーが現状を把握していないケースがあります。
管理会社だから安心と思われるかもしれませんが、適切な清掃が行われていない可能性もあります。まずは、物件の共用部の清掃状況をしっかりと把握しましょう。
その後、管理会社の清掃方法や清掃員の教育に問題があるのか、それとも、清掃の頻度に問題があるのかを見極めます。
管理会社の清掃方法などに問題がある場合は、オーナーからしっかりと伝える必要があります。
いずれにせよ、管理会社に相談し、共用部が汚い原因を探すことが大切です。
アパート共用部の清掃料金を抑えるコツ
アパート共用部をきれいにしようとしても、やはりオーナーからすると「できるだけ清掃料金を抑えたい」と考えるのは当然でしょう。
費用対効果を考慮して依頼先を選ぶ
アパート共用部の清掃に費用をかけたくない場合は、専門業者への依頼は避けたほうがよいでしょう。
ただし、安かろう悪かろうでは、清掃が必要な回数が増え、かえってトータルの出費が増えるおそれもあります。そのため、費用対効果を考慮して選定することが重要です。
主に考えられる依頼先を以下の表で比較しました。
ビル管理系業者 | シルバー人材 | 清掃専門業者 | |
---|---|---|---|
定期清掃・特別清掃 | ○ | × | ◎ |
費用 | × | ◎ | △ |
技術力 | ○ | × | ◎ |
ビル管理系業者でも清掃専門業者でも安い業者はありますが、平均的な料金設定を比較すると、1回あたりの日常清掃費用はシルバー人材センターが安いです。
日常清掃について費用面だけを考えれば、シルバー人材センターに依頼するのが安いでしょう。しかし、シルバー人材センターは人によって当たり外れがあり、プロ目線の仕事は期待できないデメリットがあります。
特に、定期清掃や特別清掃は専門性が高いため、プロの業者に任せるのがおすすめです。
ビズアナオーナーに登録して「COSOJI」を利用する
「COSOJI」とは、アパート共用部の清掃を地域の作業員にオンラインで直接依頼できるサービスです。物件情報や依頼したい内容を登録すると、作業員とマッチングします。
依頼から決済までのすべてをオンライン上で行えるため、共用部の清掃にかかる費用を大幅に抑えられます。
また、COSOJIに登録している作業員は審査を通過した人のみのため、品質を保ちながら費用を抑えられるのがメリットです。
具体的なメニューとしては、掃き掃除や拭き掃除、点検、原状回復など幅広くあります。さらに、ゴミ出しだけ、といったスポットでの依頼も可能です。
なお、自主管理のオーナーだけでなく、管理会社に管理を委託しているオーナーでも利用が可能です。
管理会社に「共用部が汚いから改善してほしい」と伝えても、対応が不十分だと感じて悩んでいる方もいるかもしれません。そのとき、気になる部分だけピンポイントで安く清掃を依頼できれば、余計なトラブルも避けられます。
COSOJIを利用する際は、ビズアナオーナーに登録しましょう。ビズアナオーナーは、不動産経営をトータルサポートするインターネットサービスです。無料で収支管理を自動化でき、COSOJIのようなオーナーに役立つオプションメニューがそろっています。
まずはビズアナオーナーに登録してみて、COSOJIの利用を検討しましょう。
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